ネツレンの決算情報

ネツレン（高周波熱錬株式会社）の主な事業セグメントは、「製品事業部関連事業」と「ＩＨ事業部関連事業」です。製品事業部では土木・建築用鋼材や自動車部品等を生産し、ＩＨ事業部では自動車・工作機械部品の熱処理受託加工や誘導加熱装置の生産を行っています。

2025年3月期の連結業績は、売上高が575.01億円（前年同期比0.5％増）、営業利益が16.17億円（同0.9％減）、経常利益が23.21億円（同7.6％減）となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は18.15億円（同17.7％増）と増益になりました。主要取引先の市況低迷が業績に影響しましたが、コスト上昇分の販売価格への転嫁や円安による海外子会社の為替換算が増収に寄与しました。

総資産は837.6億円（前年同期比3.9％増）となりました。主に設備投資目的の長期借入により現金及び預金が増加しました。負債は174.31億円（同23.3％増）となり、借入金の増加が主因です。純資産は663.29億円（同0.2％減）となり、自己資本比率は71.1％となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは41.07億円の収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは34.04億円の支出で、主に有形固定資産の取得によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは17.13億円の収入となり、長期借入れによる収入が60.5億円ありました。

2026年3月期の連結業績予想は、売上高580億円（前年同期比0.9％増）、営業利益16億円（同1.1％減）、経常利益21億円（同9.5％減）、親会社株主に帰属する当期純利益13億円（同28.4％減）を見込んでいます。新たに株式会社ドーケンが連結子会社に加わり、相互補完的な協業による生産効率向上や新製品開発を目指します。

2025年3月期の年間配当金は1株当たり51円（中間配当25円、期末配当26円）となりました。2026年3月期は、自己資本配当率（DOE）を3.0％以上から4.0％以上に引き上げ、年間配当金を1株当たり67円（中間配当33円、期末配当34円）に増配する予定です。