2025年3月期決算短信の要約
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株式会社シードの2025年3月期は、売上高が微増したものの利益面では減益となりました。生産混乱や原価高騰、円安の影響が主因です。一方で、鴻巣研究所の生産能力拡大や海外展開の強化など、将来の成長に向けた投資を継続しています。2026年3月期は生産回復や新規連結子会社の寄与により増収増益を見込んでおり、中長期的な成長戦略の成果が期待されます。
主な事業セグメント
株式会社シードは、コンタクトレンズ・ケア用品事業を主力としています。国産の「シード１dayPureシリーズ」を中心に、乱視用や遠近両用などのスペシャリティレンズ、シリコーンハイドロゲルレンズ、オルソケラトロジーレンズなどを展開しています。
当決算における事業や経営成績の主な変化
2025年3月期の連結業績は、売上高が332.31億円(前年同期比2.6%増)となりました。しかし、利益面では減益となり、営業利益15.62億円(同23.8%減)、経常利益13.33億円(同35.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益10.92億円(同44.4%減)となりました。主な要因として、生産混乱による販売機会の逸失や製造原価の高騰、円安の影響による輸入価格上昇などが挙げられます。また、本社移転費用や人件費増加、研究開発費の支払いも利益減少に影響しました。
貸借対照表の変化
資産合計は517.6億円(前期末比4.4%増)となりました。主な増加要因は、新本社ビルや鴻巣研究所2号棟別館の竣工、新規設備導入による有形固定資産の増加です。負債合計は333.75億円(同4.5%増)で、新本社ビル建設に伴う長期借入金の増加やリース債務の増加が主因です。純資産合計は183.85億円(同4.2%増)となり、利益剰余金の増加が主な要因です。
キャッシュフローの変化
営業活動によるキャッシュ・フローは29.78億円の増加(前年同期比50.6%減)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは45.74億円の減少(同21.5%増)で、主に鴻巣研究所の設備導入等による支出です。財務活動によるキャッシュ・フローは11.27億円の減少(前年同期は26.44億円の増加)となりました。結果として、現金及び現金同等物の期末残高は70.78億円となりました。
今年度、来年度の業績見通しの変化
2026年3月期の連結業績予想は、売上高370億円(前期比11.3%増)、営業利益20億円(同28.0%増)、経常利益16億円(同20.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益11億円(同0.7%増)を見込んでいます。生産能力の回復や新規連結子会社の貢献により、増収増益を予想しています。
株主還元
2025年3月期の1株当たり配当金は15円で、配当総額は4.53億円となりました。2026年3月期も1株当たり15円の配当を予定しています。
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