エイチ・ツー・オー　リテイリング(株)の決算情報

エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社の主な事業セグメントは、百貨店事業、食品事業、商業施設事業、その他事業です。百貨店事業では衣料品等の販売、食品事業では食品スーパーの運営、商業施設事業では不動産賃貸管理等を行っています。

2025年3月期の連結業績は、売上高6,817.59億円(前期比103.7%)、営業利益348.3億円(同133.0%)、経常利益359.09億円(同128.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益348.42億円(同159.1%)と、全ての項目で過去最高を更新しました。インバウンド消費の拡大や高額品需要の高まりが寄与し、特に百貨店事業が好調でした。

貸借対照表では、総資産が7,304.99億円(前期末比2.9%増)、純資産が3,134.2億円(同6.6%増)となりました。自己資本比率は41.0%(前期末37.8%)に改善しています。主な変動として、現金及び預金が555.9億円(前期末比18.8%減)、有形固定資産が3,188.47億円(同8.9%増)となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは462.68億円の収入(前期比6.2%減)、投資活動によるキャッシュ・フローは133.04億円の支出(同25.1%減)、財務活動によるキャッシュ・フローは449.9億円の支出(同99.7%増)となりました。投資有価証券の売却による収入が増加した一方、自己株式の取得による支出が増加しています。

2026年3月期の連結業績予想は、売上高6,900億円(前期比1.2%増)、営業利益300億円(同13.9%減)、経常利益310億円(同13.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益180億円(同48.3%減)を見込んでいます。インバウンド売上の減速や阪急本店の改装工事の影響、特別利益の反動減等により減益を予想していますが、中長期的な成長に向けた一時的な減益と位置付けています。

2025年3月期の年間配当金は1株当たり42円(前期比14円増)となりました。2026年3月期は中間配当22円、期末配当22円の年間44円を予定しています。また、2024年度から3ヵ年累計で300億円規模の自己株式取得を計画しており、その一環として2025年5月から2026年3月までに最大150億円の自己株式取得を決議しました。